今回はペルーの国民食ともいわれている代表料理「ロモサルタード」を皆さんにも知っていただきたいと思い、レシピやロモサルタードの食べれるお店などをまとめてみました!
ロモサルタードってどんな意味?
ロモサルタードとは、ひと言で簡単にいうと牛肉の炒め料理のことです。ペルーの公用語でもあるスペイン語では以下のような意味になります。
- ロモ(Lomo) ・・・牛肉
- サルタード(Saltado)・・・炒め料理
ちなみに、ロモとは牛肉のことなので、豚肉や鶏肉を代用しているものはロモサルタードとはちょっと違います。ペルー料理では鶏肉で作ったものはポヨサルタード(ポヨ Pollo は鶏肉)として提供されています。豚肉(チャンチョ Chancho)を使ったものは個人的にはあまり見かけたことがありません・・・。
ロモサルタードってどんな料理?
ペルー料理レストランなどのメニューには、
- 牛肉と玉ねぎ、ポテトのバルサミコ醤油炒め
- 牛肉、玉ねぎ、トマトとポテトフライ炒め
- 牛ヒレ肉と野菜のバルサミコ醤油炒め etc...
といったような説明が書かれていることが多いです。
どれも似たような表現ですが、使用している食材をまとめると
- 牛肉
- 玉ねぎ
- トマト
- ポテトフライ
の4種類を主に使用しており、味付けには醤油やバルサミコなどを使っているのが特徴ということになります。
醤油以外には肉の下味としてニンニクや赤ワイン、塩コショウ、クミンなども使用。炒める時の味付けとしてバルサミコ酢やオレガノなども使っています。バルサミコの代わりに酢を使ったりトマトだけで酸味をだす場合もあります。
ペルーではお肉が選べたりします。中でもロモフィノという柔らかくていいお肉(ヒレ肉)を使っているものも多く、お値段は少し高くなりますが、その分プレミアム感が出て美味しいので、もしペルーで食べるチャンスがあればお好みに合わせてチャレンジしてみてくださいね!
ちなみに、最近では日本でも高級なお肉を使ったロモサルタードを食べれる店が増えてきています。
日本人に馴染みのある料理と言われる理由は?
ところで醤油を使っているのがなんだか意外な感じしませんか?
なぜペルー料理に醤油なのかというと、ロモサルタードは1800年代後半に中国からペルーへ移住してきた人たちが、もともとペルーにあった牛肉の炒め料理をアレンジし、変化させて生まれた料理なんだそうです。そこで醤油が使われていたわけです。
ちなみにペルーでは醤油のことをシジャオ(Sillao)といって一般的な調味料として各家庭でも使われています。
↓以下の記事でもロモサルタードについて触れています↓
そのような背景もあり、ロモサルタードは中華料理に馴染みのある日本人の口にも合うと言われているんですね。
ロモサルタードのレシピ(ペルーの料理教室にて伝授!)
ここでは、私がペルーのリマで料理教室に参加した時にシェフから直々に教わった本格的なレシピをご紹介しようと思います、作ってみたいかたはぜひチャレンジしてみてください!
ロモサルタードは炒め物なので作り方はシンプルなのですが、下準備が少し必要になります。
【準備するもの(4人分)】
- フライドポテト用のジャガイモ(大):3個(冷凍のポテトでも代用可)
- 牛ヒレ肉:500g
- 玉ねぎ(大):1個(紫玉ねぎが彩りよくなるのでオススメ)
- トマト:1個
- 酢:大さじ3
- 醤油:大さじ2
- 赤ワイン:大さじ4
- パセリと(または)コリアンダーの葉:適量
- にんにく:3かけ(チューブニンニクでも代用可)
- 油、塩コショウ:適量
- クミン:適量
- オレガノ:大さじ1
- 肉または野菜のだし汁:適量
- アヒアマリージョ(お好みで):細かく切ったものを適量
※激辛なので分量に要注意(瓶詰めのアヒペーストでも代用可) - 付け合せ用の白いご飯:適量
ペルー料理で使う調味料などは南米食材店でも販売されています。
【肉の下味付け】
- 牛肉を細切り(小指大ぐらい)にし、塩コショウ、クミン、ニンニク(みじん切り)、油(大さじ1)で下味をつける
【野菜類の準備】
- 玉ねぎとトマトを8~10等分に切る(玉ねぎは繊維の目に沿って、ともに細長く)
- ジャガイモの皮をむいてフレンチフライ用にカットし、表面がこんがりした色になるまで揚げる。揚げ終わったものはペーパーに乗せて油をきります。
【フライパンで炒める】
- フライパンを熱くなるまで温めて少量の油をいれる。肉を入れ1分ほど待ち、その後裏返してまた1分(両面に焼き色が付く程度)。お肉の中がまだ完全に焼けていない状態でも一度フライパンから取り出します。
- 同じフライパンで玉ねぎを1分ほど炒めたあと、だし汁を加える。玉ねぎの皮がはがれてきたころに、アヒアマリージョを加える。
- 玉ねぎが色づいてきたらトマトを加えて、ときどき動かして水分をとばしながら2分程炒める。
- 炒めた肉をもう一度フライパンに入れて、お酢、赤ワイン、醤油を加える。さらにだし汁を適量加えて液状のソースのようにし、煮立たせて火を止める。
- パセリとコリアンダーの葉を加え、オレガノと塩で味を調整する
中華料理を作るように、熱々に熱したフライパンで強火で勢いよく豪快に炒めるのがコツ。お肉を炎でフランベしながら炒めるように勢いよく!本場ペルーではウォック(Wok)といわれる底の深い中華鍋を使用して炒めることが多い。
【盛り付け】
- 皿に盛り、揚げておいたポテトを添える。
- 付け合せのご飯を盛る
完成!ポテトは冷凍のものをオーブンで焼いて使用、ご飯はタイ米をガーリックライスにし、ジャイアントコーンを混ぜて炊いてみました。
ロモサルタードのポテトはサクサク感が命!一緒に炒めてしまわず揚げたてのフライをそのまま添えて出すだけの場合もよくあります。炒め汁にサクサクのポテトを浸して食べるのがペルー流。
ご飯が山のようにこんもりとしているのをよく見かけませんか?あれはロモサルタードをマチュピチュに例え、こんもりとした部分をワイナピチュ(マチュピチュにある先の尖った山)にイメージしているとも言われています。
余った玉ねぎとパクチーを使って、付け合わせ用のサルサクリオージャも作ってみました。
炒めはじめてしまうとあっという間にできてしまいます!
ここでは材料の分量は目安として書いていますので、お好みの味に調整して自分の味を見つけてみてください!ポテトは冷凍を使うと時短にもなりますよ。
ロモサルタードが食べれるお店(東京・神奈川)
ロモサルタードについて少し詳しくなっていただけましたか?
自分で作るよりもまずは食べてみたい!って思っているかたのために、最後にロモサルタードが食べれるおすすめのお店を紹介しようと思います。
【HUANCHACO ワンチャコペルー南米酒場・大久保】
ワンチャコのロモサルタードはバルサミコのきいた味付けががとても良くて、ソースをおかずにして白いご飯が食べれてしまうほど。みんなでシェアしたらきっと一瞬でなくなってしまう美味しさ!お店は大久保駅から近く、新宿駅からも徒歩圏内。
住所:東京都新宿区百人町1-24-8 新宿タウンプラザビル 地下1階
電話:03-3368-2780
営業時間:〈ランチ〉11:30〜15:00〈ディナー〉17:30〜23:30
定休日:不定休
【Cafe Gochi カフェ・ゴチ 神奈川・大和】
小田急線大和駅より徒歩5分にあるペルー料理専門店。メニュー内容もとても豊富で、ロモサルタードの付け合わせも白いご飯と合わせたスタンダードなものから、煮込んだ豆を混ぜ合わせたタクタク、ペルー風スパゲティに合わせたものまでバリエーションがあります。
住所:神奈川県大和市中央2-14-12
電話:046-211-7321
営業時間:日曜日 9:00〜20:00、月曜・水曜〜土曜日 9:00〜22:00
定休日:火曜日
【TIKI RESTRANT ティキレストラン・神奈川愛川町】
ティキのロモサルタードは味がそんなに濃すぎず飽きのない家庭的な味。しかもボリューム満点!トッピングにあるワカタイソース(ワカタイとはハーブの一種・写真にうつっている緑のソース)の美味しさが他の店にはない最強ポイント。車がないと行きづらくて、なかなか気軽に行けないところが難点ですが、味は間違いなくおすすめです。
住所:神奈川県愛子郡愛川町中津7389-1
電話:046-286-1211
営業時間:火〜金 10:00-14:00, 18:00-21:30 土日 10:00-21:30