メキシコシティでの乗継ぎ時間が12時間ある場合、待ち時間にどんな市内観光ができるのかを、空港到着の様子から観光スポットまでをたっぷりとご紹介しようと思います。
(記事内の価格は2017年11月1日〜5日現在)※物価は毎年上昇してますので、現在はだいぶ値上がり上している可能性あります。
12時間の乗り継ぎで可能な観光時間
メキシコシティでは2022年3月に新空港フェリペ・アンヘレス国際空港(AIFA)がオープンしていますが、当記事では旧空港べニート・フアレス国際空港(AICM)のケースを書いています。
空港の外へ出て市内観光をする場合、まずどれくらい自由行動できる時間があるのかを考えてみましょう。
- 入国審査、両替や荷物をロッカーに預けたり等 約2~3時間
- 空港~市内の往復移動時間 約2時間(渋滞の考慮分も含む)
- 飛行機出発の約2時間前に空港へ到着
上記の合計を多く見て7時間。したがって純粋に観光にあてられる時間は、余裕をもって約5時間となります。
※メキシコの交通渋滞は場所や時間帯(夕方〜夜にかけて)によってはひどいこともありますので要注意です。
入国審査は待ち時間が長くなることも
メキシコシティ国際空港に到着するとまずは入国審査です。税関申告は申告するものがある人のみ。しかし気まぐれで係員が気になる人を引き留めてチェックすることが時々あるので頭の片隅にでも置いておいてください。税関に限らず、メキシコではこういった係員の気まぐれでチェックされることがなぜかよくあります。
到着時間によっては、入国審査場にギョッとするぐらいの行列ができています。日本からの到着便で1時間近く待ったこともあります。南米からの帰国時はもっとひどく、飛行機のタラップを降りてからバスに乗って建物まで向かい、なかなかバスから降ろしてもらうことができなかったのです。当然なんのアナウンスもなかったためみんなイライラ…。やっとバスを降りて建物に入ると、そこにはなんと審査場から人が溢れでるほどの長蛇の列が!この時はかなり落ち込みました。
これがメキシコ。こういうのに当たってしまったら洗礼だと思って気長に待つしかありません。
待ち時間がほとんどない場合もありますので、運を天に任せるしかないようですね。
日本からの到着の場合、メキシコでの入国審査は機械式になっていました。パスポートを機械にスキャンして顔と指紋認証をすると、入国審査用の書類が顔写真入りでプリントされて出てきます。このプリントされたものを入管の係員に見せるとパスポートに入国のスタンプを押してくれます。
荷物はどうする?
今回の乗り継ぎでは、荷物は一度メキシコの空港でピックアップしてまた預けなおさなくてはいけませんでした。次のフライトまで時間がある場合はまだチェックインもできないので、荷物と共に到着出口に放り出されてしまうことになります。
ちなみに乗り継ぎ時間が短い場合は、荷物を一度ピックアップし、コネクション専用カウンターにて再度預け直せる場所があります。
さて、空港から出て観光をするならスーツケースなどの大きな荷物は邪魔になってしまいます。なので空港内のロッカーに預けるのもひとつの手だと思います。メキシコの空港には荷物預け場所が一箇所あります。到着ロビーを出て右方向にしばらく歩いていき、左側の両替所の並びの中にあります。
こちらでは機内持ち込みできるサイズのスーツケースを2人分まとめて大き目のロッカーに入れてもらい、料金は150ペソ(約800〜900円)。小さいロッカーを2つ使用した時は300ペソだったので、ロッカーの料金は大きさに関係ないようです。
アエロメヒコ航空でペルーのリマへ渡航。往路、成田からリマへの便はメキシコでの乗り継ぎが約4時間だったので、最終目的地のリマまで荷物スルー(預け直し不要)でした。便によって試験的にこの手法を取り入れているようです。ただし帰りのリマから成田の便は、メキシコシティにて入国審査後、荷物のピックアップをして再度コネクション専用カウンターにて預け直しが必要でした。
観光にはソカロ周辺がお勧め
空港からの距離的にみても、やはり旧市街(セントロ)辺りの観光がいちばん手軽で、メキシコを感じられると思います。セントロにはソカロという大きな広場があって、メキシコの大聖堂(カテドラル)が堂々とたたずみメキシコ国旗も掲げられています。ここはメキシコが初めてという人にとって、
\メキシコに来た!/
って感じさせてくれる最も雰囲気のある場所だと思います。
季節によってはこの広場でイベントが開催されていて、死者の日と重なっていた時は、オシャレしたガイコツやカラフルな飾り付けでよりメキシコっぽさを感じることもできました。
空港からセントロまでのタクシー代は240〜300(約1300〜1700円)ペソぐらい。タクシーは完全チケット制。空港のチケット売り場で行き先を告げると、料金表に基づいた金額を請求されるので騙されたりする心配もないと思います。
マリアッチやメキシコ料理に出会えるガリバルディ広場
ソカロの大聖堂を背にして右方向からのびているシンコ デ マヨ(Cinco de mayo)通り。ここを歩きながら、ベジャスアルテス宮殿やアラメダ公園方面に向かって散歩するのもおすすめです。
通りの途中にはアパレル系ショップやデパートなどがあるのでショッピングもできるし、安くておいしいタコス屋さんもあるので食べ歩きもできます。
※人が多いのでスリなどには気を付けましょう。
私たちは今回アラメダ公園でのんびりした後、そのまま現地の友人に案内してもらい、マリアッチのいるガリバルディ広場へ行きました。広場の周りには飲食店がズラリと立ち並び、メキシコ料理とマリアッチ音楽を楽しむことができます。陽気な雰囲気でいかにもメキシコという感じでした。
(ガリバルディ広場のレストランで食べたメキシコ料理)
ただしこの近辺は治安があまり良くありません。メキシコが初めての人同士だと、暗くなってからは少し危険です。広場の外をあまりうろうろしたりせずに、広場前からタクシーに乗ってそのまま空港まで向かいましょう。
空港へ戻る際のタクシーはガリバルディ広場の前で拾うことができます。現地で拾う場合は必ず乗る前に値段をタクシーの運転手に確認しましょう。この辺からなら空港まで150ペソほどで行けると思います(メーター制の場合は不明)。Uberが使えるのならなるべくUberを使うことをお勧めします。
陽気なマリアッチ音楽に美味しいメキシコ料理!ついつい気分がよくなって時間を忘れてしまいそうですが、次のフライトに乗り遅れないようしっかりと時間を気にしておいてくださいね。
セントロの飲み屋通りで軽く1杯!
ソカロから大聖堂を背にして前方にあるベインテ・デ・ノビエンブレ通り(20 de Nobiembre)。この通りを5ブロック程歩いていくとレヒナ(Regina)通りにぶつかります。地下鉄だとピノスアレス(Pino Suarez)という駅の付近になります。
この通りにはこじゃれた飲食店などが立ち並んでいて、テラス席に座って軽く一杯楽しんだりすることができます。マリアッチはいないけれども値段が手頃なせいか、地元の若者たちでにぎわっています。
この通りのお店で出会った面白い飲み物が、ミチェラーダというメキシコビールに、チリパウダーのまぶされたグミが添えられているというゴミチェラというもの。名前もすごいですが見た目もすごくて衝撃的ですよね。インパクトあるのでSNS受けしそうです。
シウダデラ市場でメキシコ雑貨や民芸品などをショッピング
メキシコ雑貨ってカラフルで可愛いくて日本でも大人気ですよね。シウダデラ市場には雑貨や民芸品がたくさん売られているので、掘り出し物を探すのも楽しいかもしれません。
メキシコへ寄った旅の思い出に、そして、もらった人もきっと喜んでくれるようなメキシコ雑貨などを見つけられると思います。シウダデラ市場は観光客がよく訪れる人気のショッピングスポットなので、空港からもタクシーでダイレクトに行きやすいと思います。
聖母グアダルーペ誕生の地を訪れてみる
メキシコ生まれの聖母グアダルーペが誕生した地と言われるグアダルーペ寺院。グアダルーペはメキシコに限らず多くのカトリック信者の人々から愛されていますが、いっぽう信仰に関係なくメキシコファンの人々からも愛されています。雑貨やファッション等のモチーフにもなっていて大人気です!寺院近辺にはショップもあり、グアダルーペの世界に思いきり触れることができます。
寺院はメキシコシティ北部にあるので空港からもさほど遠くないと思います。明るい時間ならそんなに危ない場所でもないと思いますので、観光を兼ねて行ってみるのもいいかもしれません。寺院は丘の上にあるのでメキシコシティの街を一望することもできますよ。
グアダルーペ寺院については以下の記事で詳しく解説しています!
メキシコは怖くない!
以上、乗り継ぎ時間を利用して空港から行けそうなところを少しピックアップしてみましたが、短い自由時間であっちもこっちもっていうプランを立てるのは少し不安です。時間が足りなくなりそうだと思ったら、削ってもいいようなプランを立てておくのが良いでしょう。
メキシコは日本の常識や欧米と同様だと思っていると、少しありえないことに遭遇したりして「メキシコは怖い」ってイメージがついてしまうかもしれません。誰もが変なトラブルに遭うとは限りませんが、中南米はどこもこのような感じでユルくて大雑把で、英語もあまり通じなかったり、やってることがおかしかったりとツッコミどころも多いです。あまり他の国の常識に当てはめたりせず、おおらかな気持ちで、しかし気も緩めずに!メキシコ滞在を楽しんでください!
怖がることはないと思いますが「気を緩めずに」というのが重要なポイントで、常にここは日本ではないという気持ちでいることは大切だと思います。
それでは良い旅を!
その他の追記情報
2019年1月アエロメヒコ航空で再びペルーのリマへ渡航しましたが、預け荷物に関しては往復ともに2018年5月追記情報と同様でした。
帰りに成田行きの便が大幅に遅延し、待ち時間が2時間から7時間になるという不運に見舞われてしまいましたが、荷物はすぐにコネクション専用カウンターにて預け直しできたので、荷物と共に出口に放り出されるということはありませんでした。
ちなみにアエロメヒコ航空から空港内レストランで使えるクーポンも2食分進呈されましたので、空港内でなんとか7時間過ごすことができました。このクーポン、たまたま遅れの情報を確認しにカウンターへ行ったらもらえたので、カウンターに行かなかったらもらえていなかったかも…これもメキシコ。