スポンサーリンク

自然やトレッキングを愛する人たちの聖地と言われている「ワスカラン国立公園(世界遺産)」がペルーのワラス近郊にあります。その公園内には実に400近くにもわたる湖があるらしく、その中でもとりわけ観光として訪れる人の多い「ラグーナ69(Laguna 69)」へ行ってきました。なかなか大変なハイキングでしたが、見た瞬間それまでの辛さが吹っ飛んでしまうような美しさの湖でした!ツアーに参加した様子を写真と共に紹介していきます。(価格は2025年2月現在)

ラグーナ69へのハイキングツアーについて

ラグーナ69へのハイキングツアーは、現地到着後に旅行会社で申し込みをしました。ワラスはアクティビティツアーの拠点になっているというのもあり、街中にはツアーを取り扱う旅行会社がたくさんあります。

事前にネットで調べたりいろんな人から情報を聞いたりして調べましたが、ラグーナ69へのツアー価格相場は大体50〜60ソル(約2150〜2580円)程度。ちなみに宿泊先のホテルでも受付をしていました。65ソルだったので少し高めですね。

相場も大体わかっていたので、適当に旅行会社に入ってみて決めようと思い、偶然にも1軒目に入ったところが40ソル(約1700円)と破格のお値段!もうそこで申し込みをしてしまいました。

【ツアー内容】

ツアー代金に含まれているもの

・バス代

・ガイド代

ツアーに含まれていないもの

・朝食(ツアー中、朝食場所には立ち寄りますが、食事は別料金)

ワスカラン国立公園への入園料30ソル(約1300円)※ペルー国籍の人は15ソル

入園料はバスの中で集金されます。

ツアー行程・1日の流れ(太字以外の時間は大体です)

AM5:00頃:ホテルへピックアップ

AM7:30頃:朝食

AM8:30頃:ヤンガヌコ湖立寄り(15分程度)

AM9:00頃:ハイキング開始場所へ到着・ハイキング開始

PM12:00〜13:00:ラグーナ69滞在

PM16:00:出発

PM19:00:ワラス市内到着

ツアー開始・朝食〜ヤンガヌコ湖

早朝5時。ホテルにガイドさんがお迎えに来てくれます(遅れてくるかなと思ったけど、わりと時間通りでした)。

どこのツアーもこの時間に開始というのもあり、他のツアーと被って危うく別のバスに乗りそうになりました。旅行会社で予約時に渡された申込書がこういう時に役立ったりするので、一応持っていた方がいいかもしれません。

街を出発して2時間ほどで朝食会場に到着です。

 

朝食会場はちょっとしたレストランみたくなっていてメニューもちゃんとあるので、好きなものを選んで食べることができます。私はホテルで準備しておいてくれた朝食を持参していたので、ここでフルーツなどを食べました(ホテルで朝食が食べれない時、事情を話して頼んでみると、ホテルによっては遠足用に準備してくれる場合があります!)。レストラン内では何も頼まなくても大丈夫そうでしたが、温かい飲み物が欲しかったのでコカ茶を頼みました。

 

朝食会場にはトイレもきちんとありました。ちなみにハイキングのスタート地点にもトイレはあります。

朝食が終わると再びバスに乗って、ヤンガヌコ湖(立寄り)へ向かいます。この間に国立公園入場料の集金がありました。

ワスカラン国立公園内にあるヤンガヌコ湖(Laguna Llanganuco)は標高3,850mにあります。

この日はあまり天気が良くなかったのもありどんよりとしてましたが、天気が良ければエメラルドグリーンに見えるようです。

いざラグーナ69へ!涙涙のハイキング体験記

午前9時頃、ハイキングの開始地点に到着。

ここから往復約15キロに渡るハイキングが始まります。時間にして約7時間程。ここを出発すると戻ってくるまでトイレは一切ないので、必要であればここで行っておきましょう。トイレットペーパーは有料です。自分はいつもトイレットペーパー持参してるのですが、おそらくトイレ使用料みたいなのも含まれてるっぽい感じがしたので、ついお金を払ってトイレットペーパーを買ってしまいました。

また、ツアーガイドさんから登山ステッキのレンタル(値段忘れてしまいました・・・)もしてくれます。登りはかなりキツかったので、あると重宝するかもしれません。

ハイキング開始地点は標高約3900m程度。この時点でもう富士山の頂上よりも高い場所にいることになります。私自身、高山病とは縁がないようなので特に問題はありませんでした。

ハイキング開始直後しばらくは平坦な道が続き、牧歌的な景色を眺めながら(やや余裕で)歩いてました。

段々と緩やかな登りになり、1〜2㎞ほど歩いた頃だったか、まめに休憩を取らないと歩けないぐらいになってきました。そんなことしてるうちにツアーの中でビリになってしまい・・・。片道7km越えでこのペースだとちょっとヤバいかもって少し焦り始めました。

その後はもう地獄のような道のりでした(多分私だけ・・・)。本当に景色も素晴らしくて最高のコースなのですが、そんなのを楽しむ余裕もほぼ皆無、写真もまともに取れないくらいキツい道のり。おそらく約50m毎ぐらいに1〜2分程度の休憩(座って)を取っていたと思います。そうしないともう前に進めないんです・・・。本当にキツかったんです。

通常のツアー工程だと正午12時頃にはラグーナ69に到着することになっています。そこで1時間ほどランチをしたりして過ごします。ガイドさんは一番ビリの私にずっと付き合ってくれていたのですが、「ツアーの時間があるから先に行くけど、あまりキツイようなら引き返してもいいんだよ」と、ついに見放されてしまったのです。本当に泣きたかった…。

ペースを上げたくてもどう頑張ってもそれができず、時間制限もあり、途中何度何度も諦めそうになりました。でも私は今回このラグーナ69を見るために、はるばる日本からペルーまでやって来ていたというのもあり、どうしても諦めたくなかったんです。というわけで力を振り絞って歩ける限り歩きました。

途中しばらく、大きく開けた平坦な道が続く場所が現れます。登りでなければ意外と歩けると実感したので、ここぞとばかりにグングンと進みました。

平坦な道の終わりぐらいに「ラグーナ69まであと1時間」という看板が出て来ました。

ここからが最後の茨の道です。

登りはさらに急になり、容赦なしです。もうこの時点で12時前ぐらいだったかと思います。たとえ1分でもいいからラグーナ69を見たいという気持ちを持ちながら、もう必死になって登りました。

普通のペースの人なら残り30分程というあたりで、時間はもう12時半ぐらいだったかと思います。この頃になると上から降りてくる同じツアーの人達とすれ違ったりして、もう本当に絶望的な気持ちでした。

でももうここまで来たんだ。本当に1分でもいい。頑張ろう。その気持ち一つでとにかく登りました。

そして到着。ラグーナ69に辿り着けました。

まずは涙。

やっと着いた、ここまで頑張ったという達成感。そして、このラグーナのあまりにもの美しさによる感動の涙。

途中いくつもの湖を目にしましたが、ここまで飛び抜けて美しく、神秘さを感じるものはありませんでした。なんかこう、隠れた場所にある、ここまで訪れた人にだけ見せてくれるこの景色とミスティな雰囲気。ターコイズブルーの壮大な湖に流れ出る滝がまたより神秘さを醸しだしていました。

ここまでのハイキングの辛さなんてもう全て吹っ飛びましたね。本当に諦めなくてよかった。涙涙。ガイドさんもグータッチで迎えてくれました。

到着した時点で下山開始時刻の13時は過ぎていたけど、まだガイドさんもいたので、写真を撮ったりして結局15分ぐらいここに滞在しました。

まともに休むこともできず、すぐに下山開始。下りに関しては登りのあの辛さは一体何だったんだろうというくらいに楽々でした。ただ、あのキツイ登りの後の下りなので、膝がガクガクしちゃって下りの方がキツそうな人もいました。私は普段からけっこう階段上り下りしたりしているので、膝ガクガクはなく、休む回数も格段に減ってどんどん進むことができたので、バスへの集合時間16時にも無事に間に合いました。

なぜこんなに辛く、キツいハイキングだったのか

ラグーナ69の標高4,604m。高いですね・・・。とはいえ、私は2018年にここよりもさらに高い、5,200mにあるレインボーマウンテンにも登っています。実はこの時ってそんなに苦しまずに登れてたんです。なので今回のハイキングは全然余裕だと実は思っていたのです。

ではなぜ今回はこんなにキツく辛かったのか。ちょっと振り返ってみました。

・当ハイキングは片道約7㎞、レインボーマウンテンはその半分以下の約3㎞だった。
・当ハイキングはひたすら登りが多い。レインボーマウンテンは平坦な道が多かった。
・そもそも前回から7年も経っていて、自分自身が歳をとってしまっている。

一般的に考えられるのはこの3点かなというところですが、もうひとつ一番の原因だったと考えられるのが、今回私は前日の夜に食べたサラダ(火を通していない生のもの)がどうやら当たってしまったようで、お腹の痛みとともにずっと歩いていたという最悪のコンディションだったのです。ほんと、このお腹の痛みさえなければもう少し楽だったのではないかなって思ってます。

いずれにせよこのハイキングはレインボーマウンテンに比べると、だいぶ山歩きに慣れている人向けかなという感じがしました。実際山歩きに慣れている人でも「ちょっとキツかった」と言っていました。

ラグーナ69・注意点まとめ

ペルーは南半球にあり、日本とは季節が逆です。今回私が訪れたのは2月で夏。夏とはいえワスカラン国立公園のあるワラス地方は寒いです。気候のこともそうですが、標高も高いのでそれなりに気を配る点が多い気がします。

以下に簡単にまとめておきます。

【ベストシーズン】

ラグーナ69のベストシーズンは5月〜9月と言われています。今回、私が訪れた時はずっと曇っていて、雨もパラパラと降っていました。ハイキング中はパラパラ程度でしたが、拠点のワラス市内では結構しっかりと雨も降っていました。

【服装】

ワラス市内は日中、日の照っている時は半袖でも大丈夫でしたが、夕方になり雨が降ったりすると気温が急降下。すごく寒くなります。

エコノミーホテルにはエアコンがないこともあるので、着込めるように準備しておくと良いと思います。私はヒートテックのインナーにさらにユニクロの軽量ダウンジャケットを着て、毛布に包まって寝てました。

雨の降るワラス市内の様子

ツアー中は曇っていても、歩いてるのでさほど寒さは感じないですが、バス移動中などはやはり寒いです。なので脱ぎ着できるようなものを着込んでいくことをお勧めします。

この時期だと雨が降る可能性も高いので、雨ガッパはあったほうが良いですね。私は日本から持参してましたが、ツアー途中でも販売してくれます。

【日焼けに注意!】

こんなに曇っていても焼けます。日焼け止めを持って行っていたにもかかわらず、私は油断して塗らなかったのですが、しっかりと、しかも火傷なみに真っ赤に顔が焼けていました。こればかりはもう前日の生サラダに続く大失敗!

標高が高いので、曇っていても焼けるということをしっかりと覚えておきましょう!

【標高に慣れる】

先ほども言ったように、私は高山病とは縁がなく今回も問題はありませんでした。ワラスに着いた翌日にはツアーに参加しましたが、慣れてない場合はツアー参加までにもう1日市内でゆっくりして(ワラス市内は標高3100m程)、標高に慣れておくことも必要かもしれません。

【食べ物にも気を付けよう】

今回私は大失敗してしまいましたが、生モノは要注意です。前日お昼ご飯をたっぷりと食べて、夜になってもなかなかお腹が減らなかったので、軽めのサラダのみを食べたのですが…。これが良くなかったみたいで、翌日のツアーではずっとお腹が痛くかなり大変な思いをしました。

ワラス市内で食べたロモサルタード。

 

いかがでしたか?

ラグーナ69は、日本ではペルーの観光地としてはマチュピチュやクスコにはまだまだ劣るかもしれません。実際、日本人には一度も遭遇しませんでした。

でも、知られざる観光地としてこんなに素晴らしい場所もあるんだよって、それをこの記事を通して伝えられて良かったと思っています。

現在、リマ市から飛行機でたった1時間でワラスまで行くことができます。ペルー旅行の行き先のひとつとしてもっと知られていくと嬉しいなって思います!

以下の記事ではリマからの移動やワラスのホテルなどについて詳しく紹介しています!

スポンサーリンク
おすすめの記事